さっそく500円玉で30万円貯まるスチール缶貯金箱を缶切で開ける。なんと30万円どころか1円も入っていない。
排水口の金属ネットをはめ込んでみたらぴったりだった。見た目で入るかもしれないと思っただけで買ったので、うまくいってうれしい。
缶の底の中央に大きめの空気の吸入穴を開け、ボルトの足を立てるための小さな穴をそのまわりに五つ開ける。吸入穴は切り口でけがをしないように内側へ折り込む。小さな穴にボルトを入れて、ワッシャとナットで固定。
この後、金属ネットの縁に穴を開けて、五徳代わりのボルトを立てるつもりだったのだが、縁の金属が厚く、しかも二重になっていて手持ちの工具(といってもアーミーナイフだが)では穴が開かないので、これは断念。別の方法で五徳を作ることにする。
とりあえず、本体は完成。構想6時間、買い物2時間、製作1時間(途中)の労作だ。
つづく。(伝道師)
排水口の金属ネットをはめ込んでみたらぴったりだった。見た目で入るかもしれないと思っただけで買ったので、うまくいってうれしい。
缶の底の中央に大きめの空気の吸入穴を開け、ボルトの足を立てるための小さな穴をそのまわりに五つ開ける。吸入穴は切り口でけがをしないように内側へ折り込む。小さな穴にボルトを入れて、ワッシャとナットで固定。
この後、金属ネットの縁に穴を開けて、五徳代わりのボルトを立てるつもりだったのだが、縁の金属が厚く、しかも二重になっていて手持ちの工具(といってもアーミーナイフだが)では穴が開かないので、これは断念。別の方法で五徳を作ることにする。
とりあえず、本体は完成。構想6時間、買い物2時間、製作1時間(途中)の労作だ。
つづく。(伝道師)
既製品の焚き火コンロのことを紹介する際に、さんざん高いだの、安っぽいだの、作れそうだなどと文句をたれたので、買ってみる前にとりあえず作って試してみることにした。
といっても、最近はシンプルな生活を心がけているので、工具などが一切ない。よって凝ったものはできない。
とりあえず考えているのは「野宿野郎グッズ:たき火コンロ(その4)」で書いた「大きな缶の底に穴をいっぱい開けて、なんかの台に載せたらええんとちゃうん」の方向だ。
まずは熱効率などを考えぬき、詳細極まる設計図を引く(図)。
材料を入手するために、プロの集まる店「ダイソー」へ。思い描いていたブツがないので、「いまそこにあるブツ」で間に合わせるためにすばやく頭の中で設計変更。
4点のブツを買った。
「モノトーン貯金缶30万」(500円玉で30万円貯まるスチール缶、直径11.5センチ)
「ザ・流し ステンレス排水ネット(ハンドル付き)」(直径13.5センチ)
「ザ・ネジ ボルト(30mm)・ナット・ワッシャーセットC」
「ザ・ハサミ オールステン万能ハサミ」
次回につづく。(伝道師)
といっても、最近はシンプルな生活を心がけているので、工具などが一切ない。よって凝ったものはできない。
とりあえず考えているのは「野宿野郎グッズ:たき火コンロ(その4)」で書いた「大きな缶の底に穴をいっぱい開けて、なんかの台に載せたらええんとちゃうん」の方向だ。
まずは熱効率などを考えぬき、詳細極まる設計図を引く(図)。
材料を入手するために、プロの集まる店「ダイソー」へ。思い描いていたブツがないので、「いまそこにあるブツ」で間に合わせるためにすばやく頭の中で設計変更。
4点のブツを買った。
「モノトーン貯金缶30万」(500円玉で30万円貯まるスチール缶、直径11.5センチ)
「ザ・流し ステンレス排水ネット(ハンドル付き)」(直径13.5センチ)
「ザ・ネジ ボルト(30mm)・ナット・ワッシャーセットC」
「ザ・ハサミ オールステン万能ハサミ」
次回につづく。(伝道師)
カナダのF. H Enterprises社のトレックストーヴは、これまで紹介した一部のなんだか安っぽい作りのコンロと違って、スマートな作りで物欲をそそります。F. H Enterprises社はFritz Handelというひとの小規模な個人的な会社のようで、製品にもこだわりがみえます。
電動ファンは付いていませんが、窯は二重構造で、三つに分割して収納できます。
お値段は日本の正規代理店になっているらしいUSIDE.NETで12800円。でもカナダのメーカーから直接買えば送料込みで82米ドルなのは秘密でもなんでもない。
今まで紹介したコンロの中では、このトレックストーヴが一番気に入っていて、もし買うとしたらこれがいいなと思っているのだが、いや待て。これまでいろいろな商品を高いだの、安っぽいだの、作れるんじゃないかなどと文句をたれてきたので、とりあえず買う前に手作りしたらどんなふうになるか試してみようと思う。(伝道師)
電動ファンは付いていませんが、窯は二重構造で、三つに分割して収納できます。
お値段は日本の正規代理店になっているらしいUSIDE.NETで12800円。でもカナダのメーカーから直接買えば送料込みで82米ドルなのは秘密でもなんでもない。
今まで紹介したコンロの中では、このトレックストーヴが一番気に入っていて、もし買うとしたらこれがいいなと思っているのだが、いや待て。これまでいろいろな商品を高いだの、安っぽいだの、作れるんじゃないかなどと文句をたれてきたので、とりあえず買う前に手作りしたらどんなふうになるか試してみようと思う。(伝道師)
国産の焚き火コンロがもうひとつあったのでご紹介。
ホリデーロード社のコンパクトストーブVHSは組み立て式のコンロだ。なぜか日本のメーカーは分解・組み立て式が好きなようだ。理由はもちろんちょっとでも小さく収納したい人が多いためだろう。もうひとつ、外国ではこんな組み立て式を作っても面倒がられて人気がないのかもしれない。
火を焚いたり手荒にあつかうコンロなので、ゆがんできたりすると組み立てられなくなったり、小さく収納できなくなったりするんじゃないかとちょっと心配だ。
製品名に付いているVHSとは、分解して収納するケースがVHSのケースだからである。写真を見る限り、かなり精巧に作られているようで、作りもしっかりしていて、なんだか高級感もある。同じ国産のペラペラしたかんじのネイチャーストーブとはだいぶ違うが、まあ、値段もその分お高い。9450円也。(伝道師)
ホリデーロード社のコンパクトストーブVHSは組み立て式のコンロだ。なぜか日本のメーカーは分解・組み立て式が好きなようだ。理由はもちろんちょっとでも小さく収納したい人が多いためだろう。もうひとつ、外国ではこんな組み立て式を作っても面倒がられて人気がないのかもしれない。
火を焚いたり手荒にあつかうコンロなので、ゆがんできたりすると組み立てられなくなったり、小さく収納できなくなったりするんじゃないかとちょっと心配だ。
製品名に付いているVHSとは、分解して収納するケースがVHSのケースだからである。写真を見る限り、かなり精巧に作られているようで、作りもしっかりしていて、なんだか高級感もある。同じ国産のペラペラしたかんじのネイチャーストーブとはだいぶ違うが、まあ、値段もその分お高い。9450円也。(伝道師)
では、簡単に手作りできないような焚き火コンロはないのか。
アメリカのZZ Manufacturing社のシェラストーヴはどうでしょう。モーター駆動の吸気ファン付きで酸素をどんどん送り込み、窯が三重構造になっていてあたためられた空気が窯に流れ込む仕組みで、がんがん燃えるようです。
モーターとファン部分の作りの安っぽさは否めませんが、これくらいになると手作りするのはたいへんですね(手作りしている人もいますが)。
薪を燃料にしているコンロに電気エネルギーを持ち込むというコンセプト自体に相容れないものを感じますが、どうなんでしょう。
お値段は8000円前後。チタン製(30000円強!)もあります。(伝道師)
アメリカのZZ Manufacturing社のシェラストーヴはどうでしょう。モーター駆動の吸気ファン付きで酸素をどんどん送り込み、窯が三重構造になっていてあたためられた空気が窯に流れ込む仕組みで、がんがん燃えるようです。
モーターとファン部分の作りの安っぽさは否めませんが、これくらいになると手作りするのはたいへんですね(手作りしている人もいますが)。
薪を燃料にしているコンロに電気エネルギーを持ち込むというコンセプト自体に相容れないものを感じますが、どうなんでしょう。
お値段は8000円前後。チタン製(30000円強!)もあります。(伝道師)
スイスの焚き火コンロを紹介します。
Künzi Creative Conceptsという会社の製品、マジック・フレイムはコンパクトな焚き火コンロで折り畳み式。ネイチャーストーブは組み立て式だったので、折り畳み式のこちらの方がセットは楽。部品をなくしたりもしなくて済む。折り畳むとなんとハガキ大の大きさになる。金属の厚みが1ミリほどあって安っぽくない。
で、気になるお値段だが、安っぽくないものは安くない。日本のUSIDE.NETという通販サイトでは8900円。スイスのメーカーから直でも買えるが、送料込みで110スイスフラン(約10000円)なので割高だ。
前回のネイチャーストーブといい、今回のマジック・フレームといい、ただの風よけの金属の筒なのに高いんじゃないのと思った方もいるだろう。大きな缶の底に穴をいっぱい開けて、なんかの台に載せたらええんとちゃうんと思った方もいるのではないだろうか
実はぼくもです。缶は超合金でもないし、折畳みもいっさいできないけど、手間さえかければ0円でできるぞ。ウェブにはいろいろと能書きは載っているのだが、今一つ納得できないのだった。(伝道師)
Künzi Creative Conceptsという会社の製品、マジック・フレイムはコンパクトな焚き火コンロで折り畳み式。ネイチャーストーブは組み立て式だったので、折り畳み式のこちらの方がセットは楽。部品をなくしたりもしなくて済む。折り畳むとなんとハガキ大の大きさになる。金属の厚みが1ミリほどあって安っぽくない。
で、気になるお値段だが、安っぽくないものは安くない。日本のUSIDE.NETという通販サイトでは8900円。スイスのメーカーから直でも買えるが、送料込みで110スイスフラン(約10000円)なので割高だ。
前回のネイチャーストーブといい、今回のマジック・フレームといい、ただの風よけの金属の筒なのに高いんじゃないのと思った方もいるだろう。大きな缶の底に穴をいっぱい開けて、なんかの台に載せたらええんとちゃうんと思った方もいるのではないだろうか
実はぼくもです。缶は超合金でもないし、折畳みもいっさいできないけど、手間さえかければ0円でできるぞ。ウェブにはいろいろと能書きは載っているのだが、今一つ納得できないのだった。(伝道師)
焚き火コンロの日本におけるスタンダードといえるのがユニフレーム社の「ネイチャーストーブ」だ(多分)。
国産なので、他の輸入品に比べて手に入りやすいし、安い。組み立て式なので、ばらすととてもコンパクト。火の着きもいい(らしい)。大きさは2種類あって、13×13×高さ16センチのものと20×21×高さ25センチのLサイズ。
四角い煙突状の底が網になっていて、その下にある十字の板が、下を通る風を網の中に導くので空気がうまく供給され、燃料がよく燃えるという仕組みらしい。
小さいサイズのものは折り畳むと非常にコンパクトなのでよさそうだが、小さすぎて入れた小枝などの燃料がすぐに燃えつきてしまうらしく、料理用には不向き、コーヒーのお湯を沸かすくらいはできそう。
そんな意見が多かったためか、でたのがLサイズ。今度は大きいので燃料もたっぷり入るし、側板に燃料補給用の窓も付いた。今度これをでかすぎるなんていうのはわがままでしょうか。
小さいのは4000円弱、大きいのは6000円弱。アウトドア用のガスバーナーが同じくらいの値段でも手に入るのに、金属の板を四角く組み合わせたものにこの値段は高くないかと思ってしまったらもうダメです。バーベキュー用のグリルなどはそれなりのマーケットがあるようですが、焚き火コンロのマーケットはアウトドアグッズ界の中でもとても小さいに違いありません。(伝道師)
国産なので、他の輸入品に比べて手に入りやすいし、安い。組み立て式なので、ばらすととてもコンパクト。火の着きもいい(らしい)。大きさは2種類あって、13×13×高さ16センチのものと20×21×高さ25センチのLサイズ。
四角い煙突状の底が網になっていて、その下にある十字の板が、下を通る風を網の中に導くので空気がうまく供給され、燃料がよく燃えるという仕組みらしい。
小さいサイズのものは折り畳むと非常にコンパクトなのでよさそうだが、小さすぎて入れた小枝などの燃料がすぐに燃えつきてしまうらしく、料理用には不向き、コーヒーのお湯を沸かすくらいはできそう。
そんな意見が多かったためか、でたのがLサイズ。今度は大きいので燃料もたっぷり入るし、側板に燃料補給用の窓も付いた。今度これをでかすぎるなんていうのはわがままでしょうか。
小さいのは4000円弱、大きいのは6000円弱。アウトドア用のガスバーナーが同じくらいの値段でも手に入るのに、金属の板を四角く組み合わせたものにこの値段は高くないかと思ってしまったらもうダメです。バーベキュー用のグリルなどはそれなりのマーケットがあるようですが、焚き火コンロのマーケットはアウトドアグッズ界の中でもとても小さいに違いありません。(伝道師)
前回は思いっきり話を脱線させましたが、本筋に戻します。
たき火コンロとは、木の枝などを燃やして料理をしたり、暖を取ったりするコンロ(ストーヴ)のことです。英語ではウッドバーニング・クックストーヴなどというようです。
ガソリンやガスのストーヴのように燃料を買う必要も持ち歩く必要もなく(そのかわりさがして拾う必要がありますが)、比較的、軽量、コンパクトなので、火は使いたいが、荷物はできるだけ小さく、軽くしたいという人に向いています。少ない燃料を簡単に着火させ、効率よく燃やして、熱を取る工夫がしてあります。
「野宿野郎」的にはどうなんでしょう。本格的アウトドア活動の場合はもちろん役に立ちそうですが、野宿旅の場合はビミョーです。野宿旅ではよっぽど人里離れたところへ行かない限り、途中にスーパーや食堂があるので自分で料理をすることは必須とはいえません。食事を作るためにたき火コンロを持つなら、ほかに鍋はいるし、食材や調味料も持たなくてはいけないので、荷物が増えてしまい、特に歩き旅の場合、これは致命的です。
そんな欠点があるにしても、自炊野宿旅は費用的にかなりのメリットがあることは確かです。普段の生活でも、自炊している人と毎食外食する人とは(毎食コンビニ弁当の人とでも)エンゲル係数がかなり違うことは間違いないので、この計算は自炊野宿旅にも当てはまるはずです。もともと野宿旅をする人はコスト管理にシビアなはず(シビアにならざるを得ないはず)なので、自炊ができて燃料費のかからないたき火コンロは、持つべきものの選択肢の中に入れる価値のあるアイテムのはずです。
またたき火コンロにはかなりコンパクトになるものもあるので、食事は作らなくても屋外で火を焚いてみたいというだけの目的にも使えます。地面の上で普通にたき火をするのとでは、たき火コンロは着火や火の持ちが全く違うとのことです。
屋外で火を焚くという行為には、人を陶酔させるなにかがあるようです。(伝道師)
たき火コンロとは、木の枝などを燃やして料理をしたり、暖を取ったりするコンロ(ストーヴ)のことです。英語ではウッドバーニング・クックストーヴなどというようです。
ガソリンやガスのストーヴのように燃料を買う必要も持ち歩く必要もなく(そのかわりさがして拾う必要がありますが)、比較的、軽量、コンパクトなので、火は使いたいが、荷物はできるだけ小さく、軽くしたいという人に向いています。少ない燃料を簡単に着火させ、効率よく燃やして、熱を取る工夫がしてあります。
「野宿野郎」的にはどうなんでしょう。本格的アウトドア活動の場合はもちろん役に立ちそうですが、野宿旅の場合はビミョーです。野宿旅ではよっぽど人里離れたところへ行かない限り、途中にスーパーや食堂があるので自分で料理をすることは必須とはいえません。食事を作るためにたき火コンロを持つなら、ほかに鍋はいるし、食材や調味料も持たなくてはいけないので、荷物が増えてしまい、特に歩き旅の場合、これは致命的です。
そんな欠点があるにしても、自炊野宿旅は費用的にかなりのメリットがあることは確かです。普段の生活でも、自炊している人と毎食外食する人とは(毎食コンビニ弁当の人とでも)エンゲル係数がかなり違うことは間違いないので、この計算は自炊野宿旅にも当てはまるはずです。もともと野宿旅をする人はコスト管理にシビアなはず(シビアにならざるを得ないはず)なので、自炊ができて燃料費のかからないたき火コンロは、持つべきものの選択肢の中に入れる価値のあるアイテムのはずです。
またたき火コンロにはかなりコンパクトになるものもあるので、食事は作らなくても屋外で火を焚いてみたいというだけの目的にも使えます。地面の上で普通にたき火をするのとでは、たき火コンロは着火や火の持ちが全く違うとのことです。
屋外で火を焚くという行為には、人を陶酔させるなにかがあるようです。(伝道師)
今度はウッドバーニング・クックストーヴの記事を書こうと思っていろいろ調べていたのだが、前にもセルフインフレータブル・マットなどとカタカナをずらずら並べていたのを思い出してちょっとうんざりしたので、なんとかならんかと日本語訳を考えてみた。
で、結果、「たき火コンロ」でいいんじゃないかと納得していたとき、ふと思った。
「コンロって何語?」
辞書で調べてみたら、なんのことはない紛うことなき日本語なのだった。カタカナで書かれることが多いのでどこかからの外来語かと思ったら、「焜炉」と書くのだった。
このコンロに最も近い英単語が「ストーヴ(stove)」なのだが、この単語は結構、意味が広い。もちろん暖房器具のストーヴもそうだし、温室などという意味もある。暖めるものといった意味の単語のようだ。
ストーヴの日本語の意味の中に「レンジ」というのも入っていた。で、再び思った。
「レンジって何?」
日本人がレンジといってすぐ思い起こすのは「電子レンジ」だろう。電子レンジは英語で「マイクロウェイヴ(microwave)」。極超短波を利用した調理器具だからだ。正式には「マイクロウェイヴ・オーヴン」というらしいが、どっちにしてもレンジという言葉は入っていない。
60年代生まれの人なら、レンジといえば「ママ・レンジ」を思い出す人も多いだろう。子供用の小さな調理器で、実際に小さなフライパンでホットケーキなどが焼けるという、当時の子供たちのあこがれの高級玩具だった(さあ、みんなであのCMソングを歌おう♪)。
辞書で調べてみると、日本語と英語(range)の両方とも(英語の方は「連なり、山脈、範囲、射撃場」などの意味のあとだったが)ほぼおなじような説明だった。
「天火のついた料理台」「天火のついた料理用ストーヴ」
最初、この説明ではさっぱりイメージがわかなかったのだか、「天火」がすなわち「オーヴン」であると気付いて、やっと納得がいった。
アメリカなどのテレビドラマによくでてくる、ケーキやパイや七面鳥を焼いたりするでかいオーヴン、あれの上にはコンロがついていた。ぼくも数ヵ月だがカナダでアパートメントを借りていたことがあるが、そこにも上に四つくらい大きさの違う電気のコンロが付いたでかいオーヴンが確かにあった。そうか、あれ全体を「レンジ」というのか。
つまり、電子レンジのレンジは全くの誤りであるということだ。電子レンジも天から熱線(赤外線)とは波長が違うだけの極超短波という電磁波を照射するのだから、あれはオーヴンといって間違いではないのだ。
そして、ママ・レンジを見よ! その小さな電気コンロの下には何がある。全く機能しない飾りではあるけども、そこにはれっきとしたオーヴンのふたがデザインされているではないか!
ああ、60年代後半、ママ・レンジは子供たちに正しいレンジの姿を教えようとしていたのに、そのママ・レンジの長年にわたる血のにじむような努力を、魔法の道具である電子レンジは木っ端みじんに打ち砕き、ほぼすべての日本人に誤ったレンジのイメージを植え付けてしまったのだった。
ママ・レンジにはいくら謝っても謝りたりないくらいだ。本当に申し訳ない。
悪魔の道具、電子レンジよ、恥を知れ!(伝道師)
で、結果、「たき火コンロ」でいいんじゃないかと納得していたとき、ふと思った。
「コンロって何語?」
辞書で調べてみたら、なんのことはない紛うことなき日本語なのだった。カタカナで書かれることが多いのでどこかからの外来語かと思ったら、「焜炉」と書くのだった。
このコンロに最も近い英単語が「ストーヴ(stove)」なのだが、この単語は結構、意味が広い。もちろん暖房器具のストーヴもそうだし、温室などという意味もある。暖めるものといった意味の単語のようだ。
ストーヴの日本語の意味の中に「レンジ」というのも入っていた。で、再び思った。
「レンジって何?」
日本人がレンジといってすぐ思い起こすのは「電子レンジ」だろう。電子レンジは英語で「マイクロウェイヴ(microwave)」。極超短波を利用した調理器具だからだ。正式には「マイクロウェイヴ・オーヴン」というらしいが、どっちにしてもレンジという言葉は入っていない。
60年代生まれの人なら、レンジといえば「ママ・レンジ」を思い出す人も多いだろう。子供用の小さな調理器で、実際に小さなフライパンでホットケーキなどが焼けるという、当時の子供たちのあこがれの高級玩具だった(さあ、みんなであのCMソングを歌おう♪)。
辞書で調べてみると、日本語と英語(range)の両方とも(英語の方は「連なり、山脈、範囲、射撃場」などの意味のあとだったが)ほぼおなじような説明だった。
「天火のついた料理台」「天火のついた料理用ストーヴ」
最初、この説明ではさっぱりイメージがわかなかったのだか、「天火」がすなわち「オーヴン」であると気付いて、やっと納得がいった。
アメリカなどのテレビドラマによくでてくる、ケーキやパイや七面鳥を焼いたりするでかいオーヴン、あれの上にはコンロがついていた。ぼくも数ヵ月だがカナダでアパートメントを借りていたことがあるが、そこにも上に四つくらい大きさの違う電気のコンロが付いたでかいオーヴンが確かにあった。そうか、あれ全体を「レンジ」というのか。
つまり、電子レンジのレンジは全くの誤りであるということだ。電子レンジも天から熱線(赤外線)とは波長が違うだけの極超短波という電磁波を照射するのだから、あれはオーヴンといって間違いではないのだ。
そして、ママ・レンジを見よ! その小さな電気コンロの下には何がある。全く機能しない飾りではあるけども、そこにはれっきとしたオーヴンのふたがデザインされているではないか!
ああ、60年代後半、ママ・レンジは子供たちに正しいレンジの姿を教えようとしていたのに、そのママ・レンジの長年にわたる血のにじむような努力を、魔法の道具である電子レンジは木っ端みじんに打ち砕き、ほぼすべての日本人に誤ったレンジのイメージを植え付けてしまったのだった。
ママ・レンジにはいくら謝っても謝りたりないくらいだ。本当に申し訳ない。
悪魔の道具、電子レンジよ、恥を知れ!(伝道師)