スイスの焚き火コンロを紹介します。
Künzi Creative Conceptsという会社の製品、マジック・フレイムはコンパクトな焚き火コンロで折り畳み式。ネイチャーストーブは組み立て式だったので、折り畳み式のこちらの方がセットは楽。部品をなくしたりもしなくて済む。折り畳むとなんとハガキ大の大きさになる。金属の厚みが1ミリほどあって安っぽくない。
で、気になるお値段だが、安っぽくないものは安くない。日本のUSIDE.NETという通販サイトでは8900円。スイスのメーカーから直でも買えるが、送料込みで110スイスフラン(約10000円)なので割高だ。
前回のネイチャーストーブといい、今回のマジック・フレームといい、ただの風よけの金属の筒なのに高いんじゃないのと思った方もいるだろう。大きな缶の底に穴をいっぱい開けて、なんかの台に載せたらええんとちゃうんと思った方もいるのではないだろうか
実はぼくもです。缶は超合金でもないし、折畳みもいっさいできないけど、手間さえかければ0円でできるぞ。ウェブにはいろいろと能書きは載っているのだが、今一つ納得できないのだった。(伝道師)
Künzi Creative Conceptsという会社の製品、マジック・フレイムはコンパクトな焚き火コンロで折り畳み式。ネイチャーストーブは組み立て式だったので、折り畳み式のこちらの方がセットは楽。部品をなくしたりもしなくて済む。折り畳むとなんとハガキ大の大きさになる。金属の厚みが1ミリほどあって安っぽくない。
で、気になるお値段だが、安っぽくないものは安くない。日本のUSIDE.NETという通販サイトでは8900円。スイスのメーカーから直でも買えるが、送料込みで110スイスフラン(約10000円)なので割高だ。
前回のネイチャーストーブといい、今回のマジック・フレームといい、ただの風よけの金属の筒なのに高いんじゃないのと思った方もいるだろう。大きな缶の底に穴をいっぱい開けて、なんかの台に載せたらええんとちゃうんと思った方もいるのではないだろうか
実はぼくもです。缶は超合金でもないし、折畳みもいっさいできないけど、手間さえかければ0円でできるぞ。ウェブにはいろいろと能書きは載っているのだが、今一つ納得できないのだった。(伝道師)
現在、牛の歩みで製作中の4号ですが、その特集のようなもの「野宿LOVE」に絡んで、3号で大募集した「野宿合コン参加者さん」に、「自分は野宿や放浪好きの異性とでないとまともにお付き合いができないと悟りました。野宿合コンのようなものがあれば全ての予定を蹴って参加しますよ。」とスバラシイ悟りっぷりで参加希望をしてくださったケンタローさんが、なかなか参加者さんが集まらない状況に業を煮やしてか、12月1日からバイクでの「日本一周のようなもの」にご出発されました。
出発前、「俺は自分で出会いをみつけるっ」と言ったとか言わなかったとか。
そして早速、野宿LOVE(親切)に遭遇された模様です。
3日目にして野宿LOVE(親切)に出会いました。三重県南島町大仙寺で休憩中、子どもを2人連れた女性から「お兄さん良かったらバナナ食べて」とバナナをいただきました。しかも「ここら辺でなんかあったら電話して」と名刺までいただきました! 話はここで終わりではありません。10分後くらいに子どもの声がしました。「弁当持ってきたよー」振り向くとさっきの女性と子供達ではないですか! 「残りもんを詰めただけだけど嫌じゃなかったら」と言って手作りのお弁当を僕に! 別れ際に手を振り「ありがとー」と叫び続ける自分がいました。
(ケンタローさん・旅行中)
これもLOVE、あれもLOVE、ですね。野宿ばんざい。
そんな訳で編集部では、貴方の野宿LOVE経験(親切含む)・4号原稿執筆者さん・野宿合コン参加者さん(特に求む女性)を引き続き大募集中です。 (編集部)
出発前、「俺は自分で出会いをみつけるっ」と言ったとか言わなかったとか。
そして早速、野宿LOVE(親切)に遭遇された模様です。
3日目にして野宿LOVE(親切)に出会いました。三重県南島町大仙寺で休憩中、子どもを2人連れた女性から「お兄さん良かったらバナナ食べて」とバナナをいただきました。しかも「ここら辺でなんかあったら電話して」と名刺までいただきました! 話はここで終わりではありません。10分後くらいに子どもの声がしました。「弁当持ってきたよー」振り向くとさっきの女性と子供達ではないですか! 「残りもんを詰めただけだけど嫌じゃなかったら」と言って手作りのお弁当を僕に! 別れ際に手を振り「ありがとー」と叫び続ける自分がいました。
(ケンタローさん・旅行中)
これもLOVE、あれもLOVE、ですね。野宿ばんざい。
そんな訳で編集部では、貴方の野宿LOVE経験(親切含む)・4号原稿執筆者さん・野宿合コン参加者さん(特に求む女性)を引き続き大募集中です。 (編集部)
その1にちょっと追加と訂正を。
多摩川原橋の川原が土と書いたが、昼間にもう一度見に行ったら、グラウンドの近くは砂地、他は石だった。(伝道師)
多摩川原橋の川原が土と書いたが、昼間にもう一度見に行ったら、グラウンドの近くは砂地、他は石だった。(伝道師)
焚き火コンロの日本におけるスタンダードといえるのがユニフレーム社の「ネイチャーストーブ」だ(多分)。
国産なので、他の輸入品に比べて手に入りやすいし、安い。組み立て式なので、ばらすととてもコンパクト。火の着きもいい(らしい)。大きさは2種類あって、13×13×高さ16センチのものと20×21×高さ25センチのLサイズ。
四角い煙突状の底が網になっていて、その下にある十字の板が、下を通る風を網の中に導くので空気がうまく供給され、燃料がよく燃えるという仕組みらしい。
小さいサイズのものは折り畳むと非常にコンパクトなのでよさそうだが、小さすぎて入れた小枝などの燃料がすぐに燃えつきてしまうらしく、料理用には不向き、コーヒーのお湯を沸かすくらいはできそう。
そんな意見が多かったためか、でたのがLサイズ。今度は大きいので燃料もたっぷり入るし、側板に燃料補給用の窓も付いた。今度これをでかすぎるなんていうのはわがままでしょうか。
小さいのは4000円弱、大きいのは6000円弱。アウトドア用のガスバーナーが同じくらいの値段でも手に入るのに、金属の板を四角く組み合わせたものにこの値段は高くないかと思ってしまったらもうダメです。バーベキュー用のグリルなどはそれなりのマーケットがあるようですが、焚き火コンロのマーケットはアウトドアグッズ界の中でもとても小さいに違いありません。(伝道師)
国産なので、他の輸入品に比べて手に入りやすいし、安い。組み立て式なので、ばらすととてもコンパクト。火の着きもいい(らしい)。大きさは2種類あって、13×13×高さ16センチのものと20×21×高さ25センチのLサイズ。
四角い煙突状の底が網になっていて、その下にある十字の板が、下を通る風を網の中に導くので空気がうまく供給され、燃料がよく燃えるという仕組みらしい。
小さいサイズのものは折り畳むと非常にコンパクトなのでよさそうだが、小さすぎて入れた小枝などの燃料がすぐに燃えつきてしまうらしく、料理用には不向き、コーヒーのお湯を沸かすくらいはできそう。
そんな意見が多かったためか、でたのがLサイズ。今度は大きいので燃料もたっぷり入るし、側板に燃料補給用の窓も付いた。今度これをでかすぎるなんていうのはわがままでしょうか。
小さいのは4000円弱、大きいのは6000円弱。アウトドア用のガスバーナーが同じくらいの値段でも手に入るのに、金属の板を四角く組み合わせたものにこの値段は高くないかと思ってしまったらもうダメです。バーベキュー用のグリルなどはそれなりのマーケットがあるようですが、焚き火コンロのマーケットはアウトドアグッズ界の中でもとても小さいに違いありません。(伝道師)
焚き火大会の計画をしていて多摩川にいいところはないかとさがしている。
薪が落ちていて、広い場所があって、うっとうしいBBQ人などがいなくて、灰が飛んでくると苦情をいう人家が近くになく、トイレと水道があるようなところが希望だ。
候補地その1
【場所】多摩川右岸、多摩川原橋〜稲城大橋間(稲城市)
【最寄り駅】JR南武線 矢野口駅
【その他の周辺の駅】京王線 西調布駅、京王相模原線 京王多摩川駅
【トイレ・水道】あり
【雨宿り場所】あり(橋の下)
このあたりがいいのではと考えた理由は、雑木林があるからだ。実際に行ってみるとけっこう枯れ木があった。木の種類の関係か、落ち葉は少ないが、ここなら薪の供給には不自由しなさそう。ただし、倒木や丸太などでかいものもおおいので、のこぎりやなたなどがあったほうがいいかも(誰か持ってない?)。
心配していたトイレと水道も多摩川原橋近くのグラウンドにあった。ベンチなどもある。グラウンドは芝生敷きなので焚き火は不可だろうが、野宿班の寝床にはいいかもしれない。
焚き火は川原におりてすることになるだろう。でもこの時期、橋と橋のあいだの広い範囲がすすきに覆われているので、橋に近いエリアがよさそう。
稲城大橋側の方が、開けた見晴らしのいい広い場所になっているが、地面は大きな丸石がごろごろしていて腰を落ち着けるのにはクッションが必要かもしれない。このあたりにはすでにいくつかの焚き火跡があった。ただここからトイレ、水道まではかなりの距離がある。
多摩川原橋側の川原は空き地が狭いが、地面は土。水道とトイレが近いのもよい。
この橋と橋の間のエリアにはまばらに何軒かの手製住宅があり、住人がいる模様。
よい場所を知っていたら教えてください。(伝道師)
薪が落ちていて、広い場所があって、うっとうしいBBQ人などがいなくて、灰が飛んでくると苦情をいう人家が近くになく、トイレと水道があるようなところが希望だ。
候補地その1
【場所】多摩川右岸、多摩川原橋〜稲城大橋間(稲城市)
【最寄り駅】JR南武線 矢野口駅
【その他の周辺の駅】京王線 西調布駅、京王相模原線 京王多摩川駅
【トイレ・水道】あり
【雨宿り場所】あり(橋の下)
このあたりがいいのではと考えた理由は、雑木林があるからだ。実際に行ってみるとけっこう枯れ木があった。木の種類の関係か、落ち葉は少ないが、ここなら薪の供給には不自由しなさそう。ただし、倒木や丸太などでかいものもおおいので、のこぎりやなたなどがあったほうがいいかも(誰か持ってない?)。
心配していたトイレと水道も多摩川原橋近くのグラウンドにあった。ベンチなどもある。グラウンドは芝生敷きなので焚き火は不可だろうが、野宿班の寝床にはいいかもしれない。
焚き火は川原におりてすることになるだろう。でもこの時期、橋と橋のあいだの広い範囲がすすきに覆われているので、橋に近いエリアがよさそう。
稲城大橋側の方が、開けた見晴らしのいい広い場所になっているが、地面は大きな丸石がごろごろしていて腰を落ち着けるのにはクッションが必要かもしれない。このあたりにはすでにいくつかの焚き火跡があった。ただここからトイレ、水道まではかなりの距離がある。
多摩川原橋側の川原は空き地が狭いが、
この橋と橋の間のエリアにはまばらに何軒かの手製住宅があり、住人がいる模様。
よい場所を知っていたら教えてください。(伝道師)
前回は思いっきり話を脱線させましたが、本筋に戻します。
たき火コンロとは、木の枝などを燃やして料理をしたり、暖を取ったりするコンロ(ストーヴ)のことです。英語ではウッドバーニング・クックストーヴなどというようです。
ガソリンやガスのストーヴのように燃料を買う必要も持ち歩く必要もなく(そのかわりさがして拾う必要がありますが)、比較的、軽量、コンパクトなので、火は使いたいが、荷物はできるだけ小さく、軽くしたいという人に向いています。少ない燃料を簡単に着火させ、効率よく燃やして、熱を取る工夫がしてあります。
「野宿野郎」的にはどうなんでしょう。本格的アウトドア活動の場合はもちろん役に立ちそうですが、野宿旅の場合はビミョーです。野宿旅ではよっぽど人里離れたところへ行かない限り、途中にスーパーや食堂があるので自分で料理をすることは必須とはいえません。食事を作るためにたき火コンロを持つなら、ほかに鍋はいるし、食材や調味料も持たなくてはいけないので、荷物が増えてしまい、特に歩き旅の場合、これは致命的です。
そんな欠点があるにしても、自炊野宿旅は費用的にかなりのメリットがあることは確かです。普段の生活でも、自炊している人と毎食外食する人とは(毎食コンビニ弁当の人とでも)エンゲル係数がかなり違うことは間違いないので、この計算は自炊野宿旅にも当てはまるはずです。もともと野宿旅をする人はコスト管理にシビアなはず(シビアにならざるを得ないはず)なので、自炊ができて燃料費のかからないたき火コンロは、持つべきものの選択肢の中に入れる価値のあるアイテムのはずです。
またたき火コンロにはかなりコンパクトになるものもあるので、食事は作らなくても屋外で火を焚いてみたいというだけの目的にも使えます。地面の上で普通にたき火をするのとでは、たき火コンロは着火や火の持ちが全く違うとのことです。
屋外で火を焚くという行為には、人を陶酔させるなにかがあるようです。(伝道師)
たき火コンロとは、木の枝などを燃やして料理をしたり、暖を取ったりするコンロ(ストーヴ)のことです。英語ではウッドバーニング・クックストーヴなどというようです。
ガソリンやガスのストーヴのように燃料を買う必要も持ち歩く必要もなく(そのかわりさがして拾う必要がありますが)、比較的、軽量、コンパクトなので、火は使いたいが、荷物はできるだけ小さく、軽くしたいという人に向いています。少ない燃料を簡単に着火させ、効率よく燃やして、熱を取る工夫がしてあります。
「野宿野郎」的にはどうなんでしょう。本格的アウトドア活動の場合はもちろん役に立ちそうですが、野宿旅の場合はビミョーです。野宿旅ではよっぽど人里離れたところへ行かない限り、途中にスーパーや食堂があるので自分で料理をすることは必須とはいえません。食事を作るためにたき火コンロを持つなら、ほかに鍋はいるし、食材や調味料も持たなくてはいけないので、荷物が増えてしまい、特に歩き旅の場合、これは致命的です。
そんな欠点があるにしても、自炊野宿旅は費用的にかなりのメリットがあることは確かです。普段の生活でも、自炊している人と毎食外食する人とは(毎食コンビニ弁当の人とでも)エンゲル係数がかなり違うことは間違いないので、この計算は自炊野宿旅にも当てはまるはずです。もともと野宿旅をする人はコスト管理にシビアなはず(シビアにならざるを得ないはず)なので、自炊ができて燃料費のかからないたき火コンロは、持つべきものの選択肢の中に入れる価値のあるアイテムのはずです。
またたき火コンロにはかなりコンパクトになるものもあるので、食事は作らなくても屋外で火を焚いてみたいというだけの目的にも使えます。地面の上で普通にたき火をするのとでは、たき火コンロは着火や火の持ちが全く違うとのことです。
屋外で火を焚くという行為には、人を陶酔させるなにかがあるようです。(伝道師)
今度はウッドバーニング・クックストーヴの記事を書こうと思っていろいろ調べていたのだが、前にもセルフインフレータブル・マットなどとカタカナをずらずら並べていたのを思い出してちょっとうんざりしたので、なんとかならんかと日本語訳を考えてみた。
で、結果、「たき火コンロ」でいいんじゃないかと納得していたとき、ふと思った。
「コンロって何語?」
辞書で調べてみたら、なんのことはない紛うことなき日本語なのだった。カタカナで書かれることが多いのでどこかからの外来語かと思ったら、「焜炉」と書くのだった。
このコンロに最も近い英単語が「ストーヴ(stove)」なのだが、この単語は結構、意味が広い。もちろん暖房器具のストーヴもそうだし、温室などという意味もある。暖めるものといった意味の単語のようだ。
ストーヴの日本語の意味の中に「レンジ」というのも入っていた。で、再び思った。
「レンジって何?」
日本人がレンジといってすぐ思い起こすのは「電子レンジ」だろう。電子レンジは英語で「マイクロウェイヴ(microwave)」。極超短波を利用した調理器具だからだ。正式には「マイクロウェイヴ・オーヴン」というらしいが、どっちにしてもレンジという言葉は入っていない。
60年代生まれの人なら、レンジといえば「ママ・レンジ」を思い出す人も多いだろう。子供用の小さな調理器で、実際に小さなフライパンでホットケーキなどが焼けるという、当時の子供たちのあこがれの高級玩具だった(さあ、みんなであのCMソングを歌おう♪)。
辞書で調べてみると、日本語と英語(range)の両方とも(英語の方は「連なり、山脈、範囲、射撃場」などの意味のあとだったが)ほぼおなじような説明だった。
「天火のついた料理台」「天火のついた料理用ストーヴ」
最初、この説明ではさっぱりイメージがわかなかったのだか、「天火」がすなわち「オーヴン」であると気付いて、やっと納得がいった。
アメリカなどのテレビドラマによくでてくる、ケーキやパイや七面鳥を焼いたりするでかいオーヴン、あれの上にはコンロがついていた。ぼくも数ヵ月だがカナダでアパートメントを借りていたことがあるが、そこにも上に四つくらい大きさの違う電気のコンロが付いたでかいオーヴンが確かにあった。そうか、あれ全体を「レンジ」というのか。
つまり、電子レンジのレンジは全くの誤りであるということだ。電子レンジも天から熱線(赤外線)とは波長が違うだけの極超短波という電磁波を照射するのだから、あれはオーヴンといって間違いではないのだ。
そして、ママ・レンジを見よ! その小さな電気コンロの下には何がある。全く機能しない飾りではあるけども、そこにはれっきとしたオーヴンのふたがデザインされているではないか!
ああ、60年代後半、ママ・レンジは子供たちに正しいレンジの姿を教えようとしていたのに、そのママ・レンジの長年にわたる血のにじむような努力を、魔法の道具である電子レンジは木っ端みじんに打ち砕き、ほぼすべての日本人に誤ったレンジのイメージを植え付けてしまったのだった。
ママ・レンジにはいくら謝っても謝りたりないくらいだ。本当に申し訳ない。
悪魔の道具、電子レンジよ、恥を知れ!(伝道師)
で、結果、「たき火コンロ」でいいんじゃないかと納得していたとき、ふと思った。
「コンロって何語?」
辞書で調べてみたら、なんのことはない紛うことなき日本語なのだった。カタカナで書かれることが多いのでどこかからの外来語かと思ったら、「焜炉」と書くのだった。
このコンロに最も近い英単語が「ストーヴ(stove)」なのだが、この単語は結構、意味が広い。もちろん暖房器具のストーヴもそうだし、温室などという意味もある。暖めるものといった意味の単語のようだ。
ストーヴの日本語の意味の中に「レンジ」というのも入っていた。で、再び思った。
「レンジって何?」
日本人がレンジといってすぐ思い起こすのは「電子レンジ」だろう。電子レンジは英語で「マイクロウェイヴ(microwave)」。極超短波を利用した調理器具だからだ。正式には「マイクロウェイヴ・オーヴン」というらしいが、どっちにしてもレンジという言葉は入っていない。
60年代生まれの人なら、レンジといえば「ママ・レンジ」を思い出す人も多いだろう。子供用の小さな調理器で、実際に小さなフライパンでホットケーキなどが焼けるという、当時の子供たちのあこがれの高級玩具だった(さあ、みんなであのCMソングを歌おう♪)。
辞書で調べてみると、日本語と英語(range)の両方とも(英語の方は「連なり、山脈、範囲、射撃場」などの意味のあとだったが)ほぼおなじような説明だった。
「天火のついた料理台」「天火のついた料理用ストーヴ」
最初、この説明ではさっぱりイメージがわかなかったのだか、「天火」がすなわち「オーヴン」であると気付いて、やっと納得がいった。
アメリカなどのテレビドラマによくでてくる、ケーキやパイや七面鳥を焼いたりするでかいオーヴン、あれの上にはコンロがついていた。ぼくも数ヵ月だがカナダでアパートメントを借りていたことがあるが、そこにも上に四つくらい大きさの違う電気のコンロが付いたでかいオーヴンが確かにあった。そうか、あれ全体を「レンジ」というのか。
つまり、電子レンジのレンジは全くの誤りであるということだ。電子レンジも天から熱線(赤外線)とは波長が違うだけの極超短波という電磁波を照射するのだから、あれはオーヴンといって間違いではないのだ。
そして、ママ・レンジを見よ! その小さな電気コンロの下には何がある。全く機能しない飾りではあるけども、そこにはれっきとしたオーヴンのふたがデザインされているではないか!
ああ、60年代後半、ママ・レンジは子供たちに正しいレンジの姿を教えようとしていたのに、そのママ・レンジの長年にわたる血のにじむような努力を、魔法の道具である電子レンジは木っ端みじんに打ち砕き、ほぼすべての日本人に誤ったレンジのイメージを植え付けてしまったのだった。
ママ・レンジにはいくら謝っても謝りたりないくらいだ。本当に申し訳ない。
悪魔の道具、電子レンジよ、恥を知れ!(伝道師)
つづき
<ケースその2 喫茶店のお姉さん(推定30歳・人妻)の愛>
同じく野宿旅のこと。足をくじいて、ビッコを引きながら歩いて着いたのは道東、オホーツク海に面した釧網本線の某駅。ここは無人駅だ。今日はここで寝よう。夜の楽しみ。ビールとおつまみ。駅待合室のベンチでひとり思いに耽りながらプルトップを開ける。
終電も過ぎ、寝る体制に入ろうとシュラフカバーを広げていると駅に隣接している喫茶店から女の人が出てくる。「あのー、ここの駅での寝泊りはお断りしているのですが・・・」申し訳なさそうな顔でいうお姉さん。年上の落ち着いた感じのする女性だ。俺が「そうでしたかそれなら外に出ますね。」と言ったら「あっ、 でも外は雨ですし、本当はダメなんですけど、いいです。大丈夫です。」ニコッと笑う。笑うとエクボができてカワイイ(ほのかな恋心)。
付け足すように「ただ、今から鍵を閉めるので、朝7時まで外のトイレが使えなくなるのですが・・・」「あっじゃ今すぐ用を足してきます。」そして朝までトイレはガマンと心に誓いベンチに戻るとお姉さんはいなくなっていた。夜遅くに雨の中、路頭に迷わず済んだ。あーよかった。
シュラフカバーに潜り込み寝る体制に入る。するとカチャッとドアの開く音。するとお姉さんが私服になり、お盆の上にコーヒーとクッキーを運んだ来てくれた。「あっ、寝てました?ごめんなさい。あのう、出がらしで申し訳ないのですが。良ければ召し上がってください。」「うおーっ、お姉さん好きだー」L・O・V・E・あいー・愛・アイ。またエクボを作って微笑みながら「飲み終えたらそこに置いておいてください。それではおやすみさい。」
コーヒーは焙煎したちゃんとしたコーヒー。砂糖、ミルクはティースプーンの横に銀紙でくるまれてあり、クッキーも5枚ぐらいあった。シュラフから半分でて、暖かいコーヒーとクッキーをいただく。シャッターは閉まり、お姉さんは車で帰宅したようだ。
静かな駅待合室。耳を澄ませばオホーツクの潮騒が聞こえる。お姉さんのエクボの笑顔を思いニヤける。コーヒーを持ってくるとき左の薬指には指輪があった。お姉さんが人妻でなかったらきっと俺は恋に落ちたことだろう。
あくる朝、、空のコーヒーカップの横にメモ紙に「昨晩はありがとうございました。コーヒーおいしかったです」と書き、駅を後にする。お姉さんのエクボを思い浮かべたら足の痛みはなくなっていた。野宿LOVE。
1、2のケースで僕は年の差、倫理観の問題で恋は実らなかったが、野宿がきっかけの恋愛は十分可能性のあることだと思う。僕もいつか野宿で出会った彼女と一緒にシュラフにもぐって夢をみたい。
(北海道在住・KSさん)
がんばれKSさん!実れKSさん!
もしかしたらこの世界は野宿LOVE(親切)で満ち満ちているのかもしれません。
野宿LOVE(親切)経験者さんはどしどしお便りください。
お便りはもれなく勝手にブログに載せられます。(編集部)
<ケースその2 喫茶店のお姉さん(推定30歳・人妻)の愛>
同じく野宿旅のこと。足をくじいて、ビッコを引きながら歩いて着いたのは道東、オホーツク海に面した釧網本線の某駅。ここは無人駅だ。今日はここで寝よう。夜の楽しみ。ビールとおつまみ。駅待合室のベンチでひとり思いに耽りながらプルトップを開ける。
終電も過ぎ、寝る体制に入ろうとシュラフカバーを広げていると駅に隣接している喫茶店から女の人が出てくる。「あのー、ここの駅での寝泊りはお断りしているのですが・・・」申し訳なさそうな顔でいうお姉さん。年上の落ち着いた感じのする女性だ。俺が「そうでしたかそれなら外に出ますね。」と言ったら「あっ、 でも外は雨ですし、本当はダメなんですけど、いいです。大丈夫です。」ニコッと笑う。笑うとエクボができてカワイイ(ほのかな恋心)。
付け足すように「ただ、今から鍵を閉めるので、朝7時まで外のトイレが使えなくなるのですが・・・」「あっじゃ今すぐ用を足してきます。」そして朝までトイレはガマンと心に誓いベンチに戻るとお姉さんはいなくなっていた。夜遅くに雨の中、路頭に迷わず済んだ。あーよかった。
シュラフカバーに潜り込み寝る体制に入る。するとカチャッとドアの開く音。するとお姉さんが私服になり、お盆の上にコーヒーとクッキーを運んだ来てくれた。「あっ、寝てました?ごめんなさい。あのう、出がらしで申し訳ないのですが。良ければ召し上がってください。」「うおーっ、お姉さん好きだー」L・O・V・E・あいー・愛・アイ。またエクボを作って微笑みながら「飲み終えたらそこに置いておいてください。それではおやすみさい。」
コーヒーは焙煎したちゃんとしたコーヒー。砂糖、ミルクはティースプーンの横に銀紙でくるまれてあり、クッキーも5枚ぐらいあった。シュラフから半分でて、暖かいコーヒーとクッキーをいただく。シャッターは閉まり、お姉さんは車で帰宅したようだ。
静かな駅待合室。耳を澄ませばオホーツクの潮騒が聞こえる。お姉さんのエクボの笑顔を思いニヤける。コーヒーを持ってくるとき左の薬指には指輪があった。お姉さんが人妻でなかったらきっと俺は恋に落ちたことだろう。
あくる朝、、空のコーヒーカップの横にメモ紙に「昨晩はありがとうございました。コーヒーおいしかったです」と書き、駅を後にする。お姉さんのエクボを思い浮かべたら足の痛みはなくなっていた。野宿LOVE。
1、2のケースで僕は年の差、倫理観の問題で恋は実らなかったが、野宿がきっかけの恋愛は十分可能性のあることだと思う。僕もいつか野宿で出会った彼女と一緒にシュラフにもぐって夢をみたい。
(北海道在住・KSさん)
がんばれKSさん!実れKSさん!
もしかしたらこの世界は野宿LOVE(親切)で満ち満ちているのかもしれません。
野宿LOVE(親切)経験者さんはどしどしお便りください。
お便りはもれなく勝手にブログに載せられます。(編集部)
4号の特集のようなものに難航している編集部にこんなお便りが届きました。
ああ、すばらしきかな野宿愛。どんなんでも愛。
残念ながら僕はハートマークが飛び交うような野宿経験がありません。今も36歳独身、彼女なしです。
でも、野宿経験者だったら誰もが体験すると思われるいろいろな愛(親切)を受け取ったことはあります。
<ケースその1・立ち食いそば屋のおばちゃん(推定年齢55歳)の愛>
徒歩で北海道を歩いて野宿旅(無人駅で寝る)した時のこと。雨の中ズブ濡れになって歩いていました。食べるものもなく、ひもじい思いをしながら、歩く。しかし、ここは北海道のだだっ広い田舎道。コンビニもなく「うー、腹減ったよう。カツ丼大盛り食いたいなー」などと歩いていたら、改修中っぽい建物を発見。外にはやる気のない文字で「そば」の文字が。
雨は激しさを増し、横を猛スピードで走る車から上がる飛沫で、ほぼ風呂上りかと思うような濡れ鼠状態。ここは雨が小降りになることを祈ってそばを食おう。そうして店の中に入る。店は暖かく冷え切った体には非常にありがたい。そして注文を聞かれ、当たり前のごとく「かけそば」を頼む。たしか200円ぐらいだったのではないだろうか。とにかく暖かいものが食いたい。まもなく、おばちゃんが運んでくる。
ん?かき揚が乗っているぞ。量もすごい。それにそばではなく何故かうどんだ。「あのー、僕はかけそばを頼んだのですが」といったら、おばちゃんはにっこり微笑み「かけそばの値段でいいから」といって忙しそうでもないのに厨房へ入っていった。
L・O・V・E。これぞ愛じゃないかと思う。「うおーっ!おばちゃん好きだー(心の叫び)」もしおばちゃんが30歳若かったら間違いなく俺は恋に落ちただろう。俺は大盛りの天ぷらうどんをつゆまで飲み干し(愛を1滴残らず受け取り)、200円を払って店を出た。外の雨は小降りになっていた。 体だけでなく、心まで温まり、歩いては遠くなるそば屋を俺は何度も振り返った。
(北海道在住・KSさん)
ああ、すばらしきかな野宿愛。どんなんでも愛。
残念ながら僕はハートマークが飛び交うような野宿経験がありません。今も36歳独身、彼女なしです。
でも、野宿経験者だったら誰もが体験すると思われるいろいろな愛(親切)を受け取ったことはあります。
<ケースその1・立ち食いそば屋のおばちゃん(推定年齢55歳)の愛>
徒歩で北海道を歩いて野宿旅(無人駅で寝る)した時のこと。雨の中ズブ濡れになって歩いていました。食べるものもなく、ひもじい思いをしながら、歩く。しかし、ここは北海道のだだっ広い田舎道。コンビニもなく「うー、腹減ったよう。カツ丼大盛り食いたいなー」などと歩いていたら、改修中っぽい建物を発見。外にはやる気のない文字で「そば」の文字が。
雨は激しさを増し、横を猛スピードで走る車から上がる飛沫で、ほぼ風呂上りかと思うような濡れ鼠状態。ここは雨が小降りになることを祈ってそばを食おう。そうして店の中に入る。店は暖かく冷え切った体には非常にありがたい。そして注文を聞かれ、当たり前のごとく「かけそば」を頼む。たしか200円ぐらいだったのではないだろうか。とにかく暖かいものが食いたい。まもなく、おばちゃんが運んでくる。
ん?かき揚が乗っているぞ。量もすごい。それにそばではなく何故かうどんだ。「あのー、僕はかけそばを頼んだのですが」といったら、おばちゃんはにっこり微笑み「かけそばの値段でいいから」といって忙しそうでもないのに厨房へ入っていった。
L・O・V・E。これぞ愛じゃないかと思う。「うおーっ!おばちゃん好きだー(心の叫び)」もしおばちゃんが30歳若かったら間違いなく俺は恋に落ちただろう。俺は大盛りの天ぷらうどんをつゆまで飲み干し(愛を1滴残らず受け取り)、200円を払って店を出た。外の雨は小降りになっていた。 体だけでなく、心まで温まり、歩いては遠くなるそば屋を俺は何度も振り返った。
(北海道在住・KSさん)
4号の製作はただいま牛の歩みで進行中です。
昨日、「野宿LOVE」をテーマにラップの作詞・歌唱をしてくれる
野宿界期待の新人ラッパーさんが現れました。
つきましては、その詩に曲をつけることができるラップ作曲家さんを
大募集いたします。
君も野宿野郎から作曲家デビューしてみないか。来たれ、ものずきさん。
ものずきさんはどうぞ「野宿野郎ラップ係」まで一声かけてください。
めでたく曲ができましたら、4号はCD付きです。
(野宿野郎ラップ係)
昨日、「野宿LOVE」をテーマにラップの作詞・歌唱をしてくれる
野宿界期待の新人ラッパーさんが現れました。
つきましては、その詩に曲をつけることができるラップ作曲家さんを
大募集いたします。
君も野宿野郎から作曲家デビューしてみないか。来たれ、ものずきさん。
ものずきさんはどうぞ「野宿野郎ラップ係」まで一声かけてください。
めでたく曲ができましたら、4号はCD付きです。
(野宿野郎ラップ係)